『毎日新聞』2007年1月12日付

下関市立大:初代理事長、水道局長の松藤氏に /山口


4月の下関市立大の独立行政法人化に伴う初代の理事長が、市水道事業管理者(水道局長)の松藤智晴氏(64)に決まり、大学設置者の江島潔市長が11日発表した。松藤氏は記者会見で「効果的、かつ効率的なサービスを提供できる大学を目指したい」と意気込みを語った。

松藤氏は下関市出身。1961年に市役所に入り、夜間は市立大の前身である下関商業短大に通い、63年3月に卒業した。行政改革推進室長などを経て、00年3月に水道局次長を最後に退職。同4月から特別職として現職に就いている。

地方独立行政法人法に基づき、江島市長が選任した。4月1日に正式に任命される。

松藤氏は「学生が大学を選抜する大学間の競争時代。変化に対応するため改革を進め、水道事業経営の経験を生かしながら、市民や学生に信頼される経営を目指したい」と抱負を述べた。

また、会見には新学長に内定した坂本紘二教授(62)も同席。「地域や行政のほか、学内でも学生と教員が生き生きとした関係を築けるような大学を目指したい」と語った。

任期は理事長が4年(再任は2年)、学長が3年。ただし、法人化後の中期目標計画を6年をめどに設定しており、計画最後の1年は新任者への引き継ぎ期間に充てるため、双方が再任されても「最長任期は5年」とした。【新里啓一】