『京都新聞』2007年1月13日付

「大学地域連携推進会議」新設へ 京都府が京都創造推進プラン策定


京都府は13日までに、府内の47大学(短大、高専含む)との連携策をまとめた「大学との協働による新しい京都創造推進プラン」を策定した。地域課題の解決に向け、大学や府、市町村でつくる「地域連携推進会議」を新設するのをはじめ、大学と市町村を結びつけるコーディネーターの配置や、データベースの構築などを行う。

プランでは、大学と市町村が連携を深めるためには「定期的に情報や意見を交換する場が必要」と指摘。「大学の知的資源の有効活用に向け、市町村は1大学だけでなく、複数の大学と連携すべき」と強調した。

重点施策として、大学や府、市町村でつくる「大学地域連携推進会議(仮称)」を本年度中に設置。大学に対する市町村の要望と、大学が各地域で進めたい研究とを結びつける。その仲介役として、新たに経済や環境、行政など分野ごとに大学教授らをコーディネーターに任命。市町村の要望に適した教授を選び、紹介する。

観光振興であれば、棚田など地域資源の保全は農学系、健康事業は医学系、デザインは芸術系、などと1テーマでも複数の大学が得意分野を発揮することで、有効な連携を目指す。

さらに、大学教授の論文や地域活動の経験、審議会委員の経歴などをまとめたデータベースも来年度中を目標に整備。市町村や住民らが利用できるようにする。

府企画環境部は「まちづくりや住民自治など市町村の課題解決に向け、大学が地域に入りこむ仕組みをつくりたい」としている。