『日刊工業新聞』2007年1月11日付

大阪府、東北大と連携し金属系新素材試作センターを4月に設立


大阪府の太田房江知事は9日、4月に東北大学金属材料研究所と連携し、中小企業支援施設のクリエイションコア東大阪に「金属系新素材試作センター」を設立すると発表した。06年に大阪に活動拠点を構えた東北大金材研の基礎技術と、地元の中小企業が強みとする金属加工技術を組み合わせ、金属系新素材を開発する有力拠点にする。

試作センターは次世代自動車部品の開発向けに100万分の1ミリの微細加工ができる金属ガラス、宇宙産業向けに1000度Cの高温に耐える超・超合金などの研究開発を行う。コーディネーターも置き、企業同士や産学の連携を支援する。

太田知事は重点産業振興策として、6月をめどに200億円規模の「おおさか地域創造ファンド(仮称)」の創設も発表した。拠出金の内訳は国160億円、在阪金融機関38億円、府2億円。ファンドの運用益で地域の新産業創出を支援する。さらにアニメやゲームなどコンテンツ産業育成を狙った産業イベント「アジアコンテンツマーケット」を大阪で秋に開催することも明らかにした。