『毎日新聞』2007年1月7日付

浜松医大:スクールカウンセラーの指導者養成大学院を設置 3大学と合同で /静岡


 ◇発達障害を研究

浜松医科大(寺尾俊彦学長)は、大阪大、金沢大、中京大と合同で、発達障害を研究する連合大学院「子どものこころの発達研究科(仮称)」を新たに設置する。臨床心理士ら人文系修士課程修了者を対象に医学博士を養成し、スクールカウンセラーの指導者を育成する。同様の養成コースは全国初という。6月の文部科学省の設置審査に向け準備を進め、認可されれば08年度に開講予定。

浜医大と大阪大が昨年4月に設置した発達障害の研究機関「子どものこころの発達研究センター」の事業の一環。浜医大は画像生物学や疫学統計学、大阪大は分子生物遺伝学など各大学が得意分野の講座を担当する。お互いに行き来しなくても講義が受けられる遠隔講義システムも導入する。

副センター長の森則夫・浜医大教授は「きれる子どもへの対応など、スクールカウンセラーが学校現場で機能できていない。指導者を養成し、レベルアップさせたい」と話し、臨床心理士の応募を見込む。社会人入学も認め定員は30人の予定。

23日午後6時半から浜医大と浜松市が共催し、アクトシティ浜松・研修交流センターで「子どものこころの発達研究」講演会を開く。講師は同大の辻井正次・客員教授ら入場無料。申し込み不要。【望月和美】