『四国新聞』2007年1月7日付

国公立が私立上回る−06年県人学生大学進学費用


二〇〇六年春に四年制大学に進学した香川県人学生の受験から入学までの総費用は、国公立大が私立大を五万千円上回り、〇一年以来、五年ぶりに“公私逆転”したことが、国民生活金融公庫高松支店の調査で分かった。同支店によると「国公立の入学者の多くが滑り止めの私立に授業料などの納付金を支払ったため負担が膨らんだ」と分析している。

調査は同公庫の教育ローンを利用した香川県内の二百一人を対象に実施し、八十人(39・8%)が回答した。

進学費用は国公立大が百九十五万六千円(前年比31・7%増)、私立大が百九十万五千円(同12・3%減)。全体の平均は前年比0・9%減の百九十五万七千円だった。自宅外通学者の場合は二百四万六千円で、自宅通学より七十七万九千円多い。

複数校の受験者は同2・7ポイント減の58・9%で、うち三校以上は42・5%と同5・4ポイント低下。平均受験校は二・六校。前年を〇・二校下回り、受験費用は四千円少ない一人平均十九万三千円となった。入学した大学に支払う費用は同2・2%減の百五万五千円。滑り止めの大学への納付金は、十六人が平均三十九万四千円と答えた。

毎月の仕送り額は平均九万千円で、前年より六千円増えた。マンション住まいが同8・9ポイント上昇の41・3%に増えたことが額を押し上げた。地域別には首都圏が十万千円と最も高く、四国は九万円、京阪神は八万八千円などだった。