『河北新報』2006年12月27日付

東北みらいプロジェクト 東北大と河北新報社、基本合意書に調印


東北大と河北新報社は26日、連携・協力を通して地域と社会に貢献する「東
北みらいプロジェクト」を2007年から展開する基本合意書に調印した。

(1)共同調査・研究(2)イベント共催・協力(3)人材育成などの面での協力―
の3分野を軸に、東北大の教育・研究機能と河北新報の報道・情報発信機能
を生かし、東北地方や日本、世界の発展に寄与していく。期間は11年までの
5年間。

共同研究は、研究者と記者が随時チームを組んで社会的関心の高いテーマ
に取り組む。第1弾として来年1月から、坪野吉孝法学研究科教授(疫学)ら
のグループと連携し、「健康食品のカルテ」を連載する。

共催事業は、今月3日共催した東北大100周年記念仙台セミナーを継続。
来年以降は、大学が同窓生を対象に実施する「ホームカミングデー」の時期
に合わせ、毎年10月に開催する。

東北大の研究者が市民と研究成果を語り合う「サイエンスカフェ」については、
今年4月から始めた特集紙面での紹介を今後も続ける。

このほか今年9月に一部の大学院、学部と試行的に実施したインターンシッ
プの対象を全学に拡大。講座への協力を含め、報道以外の分野での連携も
積極的に進め、さまざまな可能性を探っていく。

東北大が創立100周年を迎える07年が河北新報創刊110周年にあたるこ
とから、両者が「地域貢献」をキーワードに協議を重ねてきた。調印式は仙台
市青葉区の東北大本部で行われ、井上明久総長と一力雅彦社長が合意書
に署名した。