『毎日新聞』山梨版2006年12月25日付

山梨大学:07年度運営費交付金、2.5%増の101億8200万円


◇ブドウの老化抑制研究費など

山梨大学(貫井英明学長)は24日、文部科学省から内示された07年度の大
学運営費交付金を発表した。内示額は101億8200万円で、前年度比約2億
4400万円(2・5%)の増額。ブドウに含まれる老化抑制物質の研究費約1500
万円、産婦人科や小児科の医師らを志す学生の教育体制を強化する育成事業
約7100万円、職を持たない若者など社会人の再教育支援事業約1900万円が
初めて盛り込まれた。

同大によると、県特産の赤ワインには、ブドウに由来し老化予防に効果があるとさ
れるポリフェノールと呼ばれる化合物が数百種含まれているが、詳しい効果や作
用は不明な部分が多い。今後、同大の大学院医学工学総合研究部がポリフェノー
ルの持つ効果や、老化を防止するメカニズムを明らかにする研究などを行ってい
く。

医師らの育成事業は、産婦人科や小児科などの勤務状況がハードな診療科で、
全国的に医師や看護師が人材不足となっている問題を受けた。また、社会人の再
教育事業では育児を終えて社会復帰を目指す主婦や職を持たないニートと呼ばれ
る若者たちを支援する。【沢田勇】