『神戸新聞』2006年12月24日付

阪大で美容医療講座 常磐薬品


ノエビアグループ(神戸市)の常盤薬品工業(大阪市)は来年四月、大阪大学
大学院医学系研究科に「美容医療学」講座を設ける。美容分野の研究は大学
では珍しいといい、成果に期待が集まりそうだ。

阪大大学院形成外科学教授の細川亙教授(52)が同社に持ちかけた。

近年、美容外科の普及に伴い、整形手術や薬剤使用によるトラブルが増えて
おり、阪大付属病院の形成外科で治療する例が後を絶たないことから、美容
医療学の教育の必要性を感じたという。

明確な講義内容は決まっていないが、美容医療に使う薬剤や注入物、施術
方法などの安全性の検証を進めたいという。三年間の開講予定。

常盤薬品は美容治療に使うスキンケア剤を開発・販売しており、今回の講座
開設に九千万円を寄付する。

同社は「薬剤などの安全性や効果を医学的に立証し、商品開発につなげたい」
としている。(西井由比子)