『毎日新聞』2006年12月18日付

労働市場改革:正社員待遇を非正規社員水準へ 八代氏示す


経済財政諮問会議の民間メンバーの八代尚宏・国際基督教大教授は18日、内閣府の
労働市場改革などに関するシンポジウムで、正社員と非正規社員の格差是正のため正社
員の待遇を非正規社員の水準に合わせる方向での検討も必要との認識を示した。

八代氏は、低成長のうえ、国際競争にさらされた企業が総人件費を抑制している中、
非正規社員の待遇を正社員に合わせるだけでは、「同一労働・同一賃金」の達成は困難
と指摘。正規、非正規の待遇を双方からすり寄せることが必要との考えを示した。

また、八代氏は現在の格差問題が規制緩和の結果生じた、との見方を否定し「既得権
を持っている大企業の労働者が、(下請け企業の労働者や非正規社員など)弱者をだし
にしている面がかなりある」と述べた。

八代氏は、労働市場流動化のための制度改革「労働ビッグバン」を提唱しており、近
く諮問会議の労働市場改革の専門調査会の会長に就任する予定。【尾村洋介】