『毎日新聞』2006年12月20日付

佐賀大:職員倫理規定を見直し 処罰規定も再考方針 /佐賀


教職員による不祥事が今年度だけで3件発覚している佐賀大が、就業規則の倫
理規定の見直しを始めたことを明らかにした。19日会見した長谷川照学長は「セ
クハラ、アカハラに不正経理と、このまま不祥事が続けば大学が内部から崩壊し、
志願者の減少につながりかねない」と危機感をあらわにし、学外から「甘い」と指摘
される処罰規定についても再考する方針を示した。

会見で発表されたのは、同大評議委員会で協議中の倫理規定改正案の骨子。民
間企業並みの処罰規定を設ける▽不祥事の発生から処分までの過程を迅速にす
るため、学外者を審議に入れる▽教職員から嫌がらせを受けた被害者への賠償措
置を考える▽不祥事を起こした本人だけでなく、部局全体の管理責任を問う−−な
どの見直し案が挙がっている。

「大学が法人化しても処罰のルールは公務員時代のままだった。教職員の意識改
革も遅れており、特に人権問題に関しては学生の方が高い見識を持っている」と長
谷川学長。改正後の倫理規定は来年3月までに完成する予定。【朴鐘珠】