『毎日新聞』山形版2006年12月18日付

山形大:教職大学院構想 山村教育実習を採用−−教員資質向上へシンポ


山形大学は17日、教員の資質向上を考えるシンポジウムを山形市内で開き、
08年度の設置を目指す教職大学院の構想を発表した。戸沢村で取り組んでい
る山村教育実習をカリキュラムに取り入れ、地域との交流を通じ人材育成を図る
などの特色を出す。

文部科学省は、教員の専門性と指導力を高める教職大学院を開校する方針を示
している。山大は10月に学内に委員会を作り、構想を検討してきた。同大の教職
大学院の構想は、大学卒業者や現職の教員を対象とした2年制。公民館で児童・
家族らと寝食をともにする実習をして現場で実践する力を鍛え、リーダーとなれる
教員を育成する。

シンポジウムでは文科省の担当者が「質の高い教員の確保のため、各大学院で
力量ある教員を養成しなければならない」と述べた。

また、同大の飯沢英昭地域教育文化学部長は「いじめや教員の指導力不足問題
があり、教育現場への社会の目は厳しい。教員を供給する大学は批判に耳を傾け、
より質の高い教員養成が求められている」と話した。【釣田祐喜】