『朝日新聞』2006年12月16日付

大学外から研究費獲得の教員に報奨金 九大が導入へ


九州大学は15日、大学外から一定の研究費を獲得した教員に対し、報奨金を
出す制度を導入すると発表した。1億円以上の研究費を獲得すれば、50万円
が教員本人に与えられる。これまでも報奨金制度はあったが、研究費として使
わなければならなかった。教員が自由に使える報奨金制度は、「国立大で初め
てではないか」(九州大)としている。

産学官連携を推進し、外部資金を獲得して研究を活性化するのが目的。07年度
から導入する。

文部科学省などが交付する科学研究費や、企業などからの受託研究費、企業と
大学の共同研究費が対象。1人の教員が合計で1億円以上獲得すれば50万円
を、3000万円以上で15万円を支給する。人文・社会科学系の場合は5千万円
で50万円、1500万円で15万円。

同大は「教員から『頑張って資金を取ってきても(研究費に使うので)仕事が増え
るだけ』と不満の声があった。教員のやる気を起こさせる制度であり、全国の大学
が導入していくだろう」と話している。