日本海新聞2006年12月10日付

「教育基本法改正に反対」 県教組など座り込み


今国会での成立が確実視されている教育基本法改正案に反対するため、鳥取県
教組と同県高教組は九日正午、JR鳥取駅前風紋広場で座り込み活動を始めた。
十一日正午まで四十八時間にわたって抗議を続け、延べ約五十人の組合役員や
教職員らが廃案を求める。

県教組の中野光男東部支部長が「古いから改正するという理由なら、安倍首相の
『古き日本の伝統・文化を大切にする』という所信表明は矛盾。現場の教職員の声
を聴き、教育条件整備の対策を打ち出すのが先決だ」と訴えた。

テントの中で座り込んだ参加者は、時折吹き付ける風を体に受けながら、拡声器を
使って「数の論理で採決するのは暴挙だ」と抗議。テント横に白布を置いて市民か
らメッセージを募り、十一日に抗議文とともに安倍晋三首相に郵送する。

参加した元中学校教諭の池本俊子さん(66)=同市材木町=は「お国のために命を
ささげよという改正案は許せない。廃案あるのみ。多くの人々に改悪であることを知っ
てもらうために参加した」と話していた。