『毎日新聞』新潟版2006年11月5日付

教育基本法改正:参院特別委、改正案テーマに公聴会−−新潟など4カ所


教育基本法改正案を審議している参院教育基本法特別委員会は4日、新潟市な
ど4カ所で教育基本法改正案をテーマとした地方公聴会を開催した。県内などの4
人が意見陳述し、賛否両論の立場から議論が交わされた。

出席者のうち県女性財団の大島煦美子理事長=新潟市=は改正の意義は認め
ながらも「郷土を愛する態度を養う」という政府案の記述について、「身近な人を認
め合うことで、地域を愛しく思えるようになる。心を法律で押し付けるものではない」
と話した。

県立白根高校の吉田裕史教諭=同=は「勉強が得意な子の立場に立った教育
が進み、機会均等が阻害される」、都留文科大の福田誠治教授=埼玉県三郷市=
は「現行法は既にかなりレベルの高い内容で、変える必要は無い」と改正に反対
した。

一方、全国高等学校PTA連合会の藤井久丈会長=富山市=は「法の施行当時
と比べ社会状況は変化しており、時機を得たもの」と早期改正を求めた。【五十嵐
和大】