共同通信配信記事 2006年11月14日付

発言者に謝礼の可能性
契約書に「協力者5000円」


教育改革タウンミーティング(TM)の「やらせ質問」問題で、政府が会場で
発言の口火を切った人に謝礼を支払っていた可能性が14日午後の衆院
教育基本法特別委員会で新たに浮上した。

社民党の保坂展人氏が、TMの契約書に「その他の協力者 単価5000
円」との項目があることを指摘し、「今回問題の(教基法改正の賛成)発言
依頼をした人に絡むのではないか」と支出内容を追及した。

内閣府の山本信一郎官房長は「(TM会場で)名前を明示して最初の発
言をお願いしていたことが当初あった。その(謝礼の)ことを想定したので
はないか」と述べ、TMで質問の口火を切った発言者に5000円が支払わ
れていた可能性を認めた。その上で事実関係を調査する考えを示した。

山本官房長は謝礼を受けた可能性があるのが、政府から賛成依頼を受
けた発言者かは明らかにしなかったが、「やらせ」を頼んだ質問者への支
払いが確認されれば政府が賛成発言の見返りにカネを提供したことにな
る。

伊吹文明文科相は「やらせ質問」作成について「だれが最後にそうしろ
と言ったのか、(当時の)広報室長が独断でやったのか、しっかり調べる」
と述べ、総括審議官をトップとする特命チームを設け、詳細な調査を同日
指示したことを明らかにした。

文科相は処分に関連し「最後は結果責任を大臣が取らないといけない」
と自らの責任に言及。「やらせ質問」作成の指示系統などについて詳細に
調べる考えを強調した。

共産党の石井郁子、民主党の古賀一成の両氏への答弁。