『毎日新聞』広島版2006年11月10日付

教育基本法改正:現行法の遵守を 案に反対の県内の弁護士ら、県教委に要請書


要請書では、「いじめや不登校などは教育基本法を改めても解決せず、父母・
教職員・住民が協力して取り組むことでこそ解決する」などと現行法の尊重を
訴えている。山田弁護士らは「県議会9月定例会で、関靖直教育長が教育基
本法改定案に賛成の意思を表明したが、教育委員が改定案について話をした
のか」と尋ねた。対応した岡田圭史総務課長は「あくまで県教委事務局としての
見解で、教育委員会議では議論していない」と述べると、山田弁護士らは「教育
現場での反対は根強い。重要な問題なので、県教委は国任せにせず教育現場
の声を聞いて国に伝えるべきだ」と訴えた。

山田弁護士らは要請後、賛同者らで「教育基本法を守るヒロシマの会」の結成を
決定。今後、同法改定案の学習会などを開くという。【吉川雄策】