『毎日新聞』広島版2006年11月1日付

教育基本法改正:国会審議開始受け、廃案を街頭で訴え−−県労連と全教広島


 臨時国会で教育基本法の改定案の審議が始まったことを受け、県労働組合総
連合(県労連)と県労連傘下の全教広島が31日、県内11カ所で通勤客らに改定
案の廃案を訴える街頭宣伝を実施した。

 中区基町であった街頭宣伝では、13人が同法改定案の問題点を指摘したパン
フレットを配布。全教広島の藤中茂・書記次長らは「いじめによる自殺が多発して
いるが、いじめは陰に隠れて行われるため、子どもらと対話を重ねないと発覚しに
くいのに、現在は県教委への報告や受験競争などに追われて教職員には子ども
と話すゆとりがない。競争を重視してさらにゆとりをなくす(同法)改悪案は廃案に
して、一人一人を大切にすることをうたう現行法の活用こそ大切」と訴えた。

 県労連などは今後、パンフレット約4万枚を配布するなどして改定反対を訴える。
【吉川雄策】