『日本経済新聞』2006年10月31日付

福井大学発VB、さらに2社発足


 福井大学は30日、新たに同大学発ベンチャー企業(VB)2社が発足した
と発表した。大学院工学研究科の小林喬郎教授らは光ファイバーを使った
建物の安全管理システムを販売、教育地域科学部の吉沢正尹教授らは脳
が発する電気信号を計測するシステムを基に、効果的な運動処方を提供す
る。同大発VBは計7社になった。

 小林教授らは資本金800万円で「オプテレ」(福井市)を設立した。システム
はトンネルや高層ビルなどに光ファイバーセンサーを巻き付け、内壁などの
微妙なゆがみを検知。30―50キロメートル離れた遠隔地からも測定できる。
既存のセンサーに比べて4分の1程度という低コストを売り物に、代理店を通
じて土木や建設業界向けに販売する。

 吉沢教授らは300万円を出資して「身のこなしラボラトリー」(同)を設立。機
械を使った通常のトレーニングのほか、高齢者向けの歩行訓練メニューなど
も開発、スポーツクラブなどに売り込む。