『埼玉新聞』2006年10月28日付

埼玉大学 教員・学生の起業後押し りそな財団と共同講座


 埼玉大学は大学発ベンチャー創出に取り組む。埼玉大学総合研究機構地域共
同研究センターが産学交流事業を展開している埼玉りそな産業協力財団(利根
忠博理事長)と共同で、学内の教員や学生らを対象とした「ベンチャー講座i
n埼大」を来年一月まで全四回開き、起業を後押しする。地域共同研究センター
が、この種の講座を開くのは初めてという。

 同大は、「埼玉大学発ベンチャーの創出をより一層促進することを目的に、
学内の教官、学生などを対象に有意義な情報を提供する」としている。

 同大は「ベンチャー講座in埼大」第一回を十八日にさいたま市内で開いて
おり、今後、毎月一回開催する。

 第一回は埼玉大学客員教授の久野美和子氏が、大学発ベンチャーを巡る動き
などを解説した。このほか、アイピーオー社長の内田保雄氏が、ベンチャー経
営者の心得を語った。

 二回目以降は、大学発ベンチャーの成功事例やベンチャー支援策などを取り
上げる。毎回、講師も交えた交流会を開く。

 現在、全国で千五百社を超す大学発ベンチャーが誕生している。埼玉大学発
のベンチャーは二社と少なく、同大は講座を通して埼玉大学発ベンチャーづく
りにつなげる考えだ。

 大学発ベンチャーは大学が持つ知的シーズを産業化することで革新をおこす
主体になるとして期待は大きい。