『日本経済新聞』2006年10月26日付

静岡県、統計など4分野で市場化テストを検討


 静岡県は官民どちらがサービス提供者に適しているかを決める市場化テスト
で、統計など4分野をモデルに導入の可能性を検討する。このほど庁内に「市場
化テスト検討会」を発足、業務内容を洗い出す仕分け作業を始めた。県は「自
治体で判断できる民間委託は順次進めている」とし、今後は国が公的部門に限
定する業務について官民の役割を見極める。

 検討会は総務部、商工労働部、生活・文化部で構成する。官民で競争入札を
実施する市場化テストの対象として(1)給付、徴収業務(2)公的施設などの整備・
管理・運営(3)統計調査、製造など(4)検査・登録、資格試験などの4分野を想定。
首相の諮問機関である規制改革・民間開放推進会議が民間開放すべき項目とし
て提言した内容だ。

 具体的には沼津市や浜松市など県内4カ所にある職業訓練校(技術専門校)や、
静岡市にある計量検定所の運営、県の統計調査業務などを検討する。今年度中
に業務内容を洗い出し、すでに民間委託した部分の状況も調べたうえで、官民
どちらが手掛けるべきかを見極める。