共同通信配信記事 2006年10月23日付

ゆとり教育の見直しを
「教育再生」で民間公聴会


 安倍晋三首相の掲げる教育改革を後押ししようと、有識者らによる民間公聴
会の「教育再生民間タウンミーティング」が都内で初めて開かれ、政府の「教
育再生会議」でゆとり教育の見直しや、日本の伝統文化や道徳を重視した教育
の充実を取り上げるよう求めることで一致した。

 八木秀次高崎経済大教授が理事長を務める「日本教育再生機構」が主催した。

 パネルディスカッションで八木氏は「文科省や教職員組合などが『抵抗勢力』
となり、官邸が孤立しないよう支えたい」とした上で「ゆとり教育のために公
教育だけでは十分な学力がつかず、経済格差が教育格差につながっている」と
現在の教育の問題点を指摘した。

 ジャーナリストの桜井よしこ氏は「学力充実とともに、日本人としての心の
育成や先人たちの歴史を教えることが重要」と提言した。

 会合には約600人が参加。一般参加者の意見表明で、ある主婦は「公立学
校では教えるべきことが教えられていないが、私学に通わせるには経済的に負
担」と訴えた。