『東奥日報』2006年10月20日付 弘大の研修医充足率が全国最下位 来春、卒後臨床研修を予定している医学生と研修指定病院のマッチング(組 み合わせ)が十九日発表された。県内の指定十二病院で研修することが決まっ た学生は六十一人で、昨年より八人増。募集定員に対して決まった医学生の割 合(充足率)は51.7%で全国43位だった。弘前大学医学部付属病院は定員四十 七人に対し、研修が決まったのは八人と昨年より一人減。充足率は17.0%と全 国の国立大学病院でワーストとなった。県立中央病院(青森市)、八戸市民病 院などが充足を満たした一方、国立弘前病院、国保黒石病院など津軽圏域の苦 戦が目立った。 今回のマッチングには全国八千四百二人の学生が参加。全募集定員一万一千 三百六人に対して研修先が決まったのが八千九十四人で、充足率は71.6%。研 修先のうち大学病院が占める割合は48.8%だった。本県では、百十八人の定員 に対し、昨年(五十三人)より八人多い六十一人が志望。充足率51.7%は、全 国ワースト5位、東北で最下位だった。 本県を志望した六十一人のうち、弘大が三十三人(県出身十九人、他県出身 十四人)、他大学が二十八人(県出身十七人、他県出身十一人)だった。 研修病院別に見ると、県立中央、青森市民、八戸市民、十和田中央の四病院 が定員を満たした。一方、国立弘前病院、弘前市立病院、国保黒石病院がマッ チ数ゼロと厳しい状況。 弘大病院を志望したのは二〇〇四年度の臨床研修制度スタート以来、最低の 八人。充足率は17.0%で、全国の大学病院では、岩手医科大付属病院(充足率 10.0%)、日本医科大多摩永山病院(同12.5%)に次いでワースト3位。国立大 学法人病院の中ではワーストとなった。 |