『河北新報』2006年10月14日付

開学10年飛躍誓う 宮城大 重点目標掲げ式典


 宮城大(大和町)の開学10周年記念式典が13日、宮城大講堂で開かれた。
馬渡尚憲学長、村井嘉浩知事をはじめ教職員、県関係者ら約500人が出席し、
10年の歩みを振り返るとともに今後の飛躍を誓った。

 馬渡学長は「大学は10年で一人前というが、軌道に乗っただけで満足して
はいけない。高度な実学と社会貢献に卓越した大学を目指していく」とあいさ
つした。

 村井知事は、県が2009年の実現を目指す独立行政法人化に触れ、「少子
化で大学間の競争が激化する一方、地方財政は危機的状況にある。自主的、効
率的に大学を運営するため、法人化に協力してほしい」と呼び掛けた。

 10周年の声明として、(1)教育研究の地域貢献度を高める(2)学生の
満足度と達成度の向上を図る―など7項目の中期重点目標を発表。客員教授の
寺島実郎・日本総研会長が「現代社会における知―これまでの10年、これか
らの10年」と題して講演した。

 宮城大は1997年に看護、事業構想の2学部で開学。01年に大学院を設
置し、05年には県農業短大を統合した食産業学部が加わった。06年3月現
在の卒業生は1749人。