『高知新聞』2006年10月6日付

県立大改革予算を可決 9月県議会閉会


 県議会9月定例会は最終日の6日、県立大学改革に関連する高知女子大キャ
ンパス統合の設計委託料を含む平成18年度一般会計補正予算案を可決。水産
加工会社「よこはま水産」(旧幡多郡佐賀町)に絡む県の闇保証疑惑では、関
係予算の執行凍結を求める決議案を賛成多数で可決し、執行部提出11議案、
意見書・決議計7件を全会一致または賛成多数で可決、同意し閉会した。

 県立大改革で執行部は予算案と併せて改革の基本計画承認も求めていたが、
東川正弘・企画建設委員長は審査結果報告で「県と女子大の話し合いの結果を
待った上で(承認は)別途判断する」と述べた。

 社会人教育の場の保障を訴え高知短大の廃止に反対している共産党と緑心会
は、減額修正案を提出。予算案可決後には、県民クラブが当面の執行凍結を求
める付帯決議案を提出したが、いずれも賛成少数で否決した。

 「よこはま水産」に絡む決議案は自民党、県政会、県民ク、公明党の4会派
が共同提出。「(県が同社を裏支えした)疑念が払拭(ふっしょく)されない」
とし、県漁業信用基金協会に対する本年度の出資金900万円の執行凍結を求
めている。

 疑惑を否定する共産・緑心、新21県政会は「客観的事実が示されておらず
『疑いが極めて強い』というのは(自民党などの)思い込みだ」「(凍結され
れば)漁業者に深刻な打撃を与える」と反対討論を行ったが、提出した4会派
による賛成多数(自民の山本広明氏は退席、西岡寅八郎氏は欠席)で可決した。

 県警捜査費問題では共産・緑心、県民クが県警の内部調査を「特別監査結果
と大きく懸け離れている」として、再監査などを求める決議案をそれぞれ提出
したが、いずれも賛成少数で否決した。

 本会議を午前10時1分開会。執行部が追加提出した県公害審査会委員(1
0人)の任命に同意、17年度一般会計歳入歳出決算など決算関連15議案を
決算特別委員会(依光隆夫委員長)へ付託し午後零時58分、閉会した。