『毎日新聞』東京版 2006年9月30日付 国旗・国歌訴訟:都控訴に抗議声明 原告・弁護団「現場理解ない」 /東京 国旗・国歌訴訟の東京地裁判決を不服として、都が東京高裁に控訴した29 日、原告・弁護団は「(控訴は)行政が司法判断を重く受け止めてその姿勢を 正す貴重な機会を自ら放棄したもの」との抗議声明を発表した。 都庁内で会見した原告らは「都は思想・良心の自由を保障した地裁判決の重 みを理解していない」「石原(慎太郎)知事は『地裁判決を評価するのは一部 の人』と言うが、教員の大半は勝訴を喜んだ。都こそ現場を分かっていない」 などと批判した。また、地裁判決後も都が国旗・国歌を巡る指導強化を各都立 高校長に求めたことについて、「法治国家において司法判断に泥を塗る行為」 と憤った。 同訴訟の地裁判決を巡っては、東京・第二東京の両弁護士会は「(判決は) 思想・良心の自由を保障した」と判決を支持する会長声明を発表している。 【夫彰子】 |