『四国新聞』2006年9月30日付 香川大はすべて「順調」−０５年度国立大評価 　国立大学法人評価委員会は二十九日、国立大と共同利用機関の計九十五法人 が策定した運営についての中期計画の二〇〇五年度の達成度合いについて、 「運営改善などは、ほぼ順調に進ちょくしているが、危機管理態勢が整備され ていない法人もあった」などとする評価を公表した。 　評価は（１）業務運営の改善・効率化（２）財務内容の改善（３）自己点検・ 評価および情報提供（４）その他業務運営に関する重要事項―の項目別に行っ ている。 　各項目の評価は「特筆すべき進ちょく状況」「順調に進んでいる」「おおむ ね順調」「やや遅れている」「重大な改善事項がある」の五段階。全項目で９ ０％以上の法人が上位三つの評価に入り、最低評価は該当がなかった。 　岩手大が「防犯システム導入への取り組みが不十分」、和歌山大が「施設設 備の改善計画策定が遅れている」と指摘されるなど、計十大学がいずれかの項 目で「やや遅れている」とされた。 　香川大はすべての項目で「順調に進んでいる」との評価を受けた。個別には、 ▽学長特別補佐の設置など企画・立案環境の整備▽経営協議会の学外委員から の意見を反映させた運営▽企業との新たな共同研究などによる外部資金獲得額 の増加―などが評価された。 　課題として、危機管理に関する全学的なマニュアルが策定されていないとの 指摘を受けた。同大によると、既に策定に着手しており、新しいマニュアルに 基づいた訓練を本年中に実施する計画。 　角田直人連携・評価担当理事は「取り組みをさらに充実させるとともに、計 画より早い目標達成を目指すなど、より高い評価を受けられるよう努力したい」 としている。