『毎日新聞』東京版 2006年9月29日付

教育基本法改正:都内の公立小中高、元校長らが反対のアピール /東京


 都内の公立小中高校の校長・教頭経験者の有志が28日、教育基本法改正に
反対する連名アピールを発表した。同日都庁で会見した元校長らは、卒業式な
どでの国旗掲揚・国歌斉唱の義務化や職員会議での挙手・採決の禁止など、都
教育委員会の指導は同法改正案を「先取りした内容」と指摘。「改正は都教委
の強圧的取り組みを全国に広げ、学校の自由を奪うことになる」と訴えた。

 アピール文は政府の同法改正案を「時の政府・権力者に都合の良い人材育成
教育を推し進める内容」などと非難。「現行法にもとづく教育行政こそ必要」
としている。

 同法改正に反対する元校長らは7月末、アピールに向けた世話人会を発足。
今月下旬に元教諭ら約400人に連名アピールへの参加を呼び掛ける手紙を送
付し、28日現在で61人が賛同しているという。【夫彰子】