『毎日新聞』広島版 2006年9月29日付 国旗・国歌訴訟:東京地裁・違憲判決 県教育長、起立しない教職員の処分継 続 /広島 ◇県教育長が示唆 入学式や卒業式で「君が代」斉唱などを教職員に義務付けた東京都教委の通 達は違憲などと判断した東京地裁判決(21日)について、関靖直教育長は2 8日、「卒業式や入学式で国歌斉唱時に起立するように教職員に命ずることは 思想良心を侵すものではない。今回の判決は地裁段階の判断で、県教委として はこれまでの方針通り指導する」として、従来通り起立しない教職員への処分 継続を示唆した。 県議会の一般質問で答弁した。また、国会で継続審議中の教育基本法改定案 について、藤田雄山知事は「(同法の)制定後、半世紀以上経過して、不登校 など教育全般についてさまざまな問題が生じている。改正案は、県が目指す教 育改革の方向に合致したものだ」などと述べた。 県高教組の秋光民恵委員長は「少なくとも次の判決が出るまでは県教委も従 うべきで、司法府の判断を軽視することは行政府として高慢だ」と批判した。 【吉川雄策】 |