『しんぶん赤旗』2006年9月23日付

大学格差、より拡大
全大教が教職員研究集会


 全大教(全国大学高専教職員組合)の第十八回教職員研究集会が二十二日か
ら、東京都内の一橋大学で始まりました。今回の研究集会は「法人移行三年目
を迎えて―大学・高等教育の現状と課題」をテーマに、教育研究実践や法人財
政をめぐる現状と課題、過半数を組織する組合づくりなどについて交流します。

 開会集会には約百人が参加。基調報告で、大学・高専は法人化二年余を経過
したが、毎年の効率化係数などの適用、さらに人件費5%削減の強要によって
「教育研究環境はいっそう劣悪化」しており、これが大学間格差の拡大につな
がるばかりであることが報告されました。法人化が、大学教職員にかつてない多
忙化とストレスをもたらしていることも指摘されました。

 集会では石井紫郎・東大名誉教授が「国立大学の法人化と研究教育―科学技
術創造立国論の中で」と題して記念講演をおこない、張韓模・佐賀大教職員組
合前書記長が、過半数組合づくりの取り組みと教訓について特別報告しました。
研究集会は二日目から十五の分科会で討論します。