『高知新聞』2006年9月17日付

高知短大廃止案に反対続出 学生らシンポ


 再編計画が進んでいる県立大について、高知短大生らが企画するシンポジウ
ム「みんなで考えよう 県立大学の未来像」が16日、高知市本町3丁目の高
新文化ホールで開かれた。同短大生や卒業生、教員ら約150人が参加、高知
短大の存廃問題を中心に討議した。

 県は高知女子大を共学化し、法務総合学部の新設に合わせて高知短大を廃止
する計画を進めている。この日はまず青山英康高知女子大・高知短大学長が
「高知女子大、高知短大とも一致して大学改革に取り組んでいる。それを阻止
しているのが行政」と県の姿勢に疑問を投げ掛けながらあいさつ。続いて同短
大の仲哲生学長代理や学生、卒業生ら6人がそれぞれの立場から意見発表した。

 同短大の男子学生(27)は、法務総合学部の新設について「法律中心に偏っ
ている。高知短大のように経済や国際問題などを幅広く学べてこそ視野が広が
る」と指摘。県立高校の教頭は「生徒の大学教育の場を保障してほしい」と述
べた。

 会場からは「高知短大は学びたい時に学べる場。意欲ある者が学問できる場
を消さないで」という存続論や、「知事は(大学と県の)溝は埋まらないと言
うが、埋める努力が足りなかった」など、県の姿勢を疑問視する声も出た。