『読売新聞』2006年9月14日付

筑波大のサービス残業代、総額1億円余


 筑波大(茨城県つくば市)は14日、全事務系職員の3割強にあたる354
人に対し、昨年2月〜今年3月の間、総額約1億395万円の残業代を支払っ
ていなかったと発表した。

 サービス残業の総時間は約4万時間に及び、最も多かった財務担当職員は1
400時間だったという。同大は15日、未払い分を全額支給する。

 同大は4月、土浦労働基準監督署から財務担当職員52人の残業手当不払い
について是正勧告を受けた。これ以後は改善されているが、財務系職員の勤務
時間が把握できる昨年2月以後について、全事務系職員1150人のサービス
残業の実態を調べてきた。

 同大の吉武博通・副学長は「大学の独立行政法人化に伴い事務作業が増加し
た一方、資料整理や能率の悪さで発生した残業などを申告しにくい雰囲気があっ
た」と、サービス残業が増大した原因を説明した。