『中日新聞』2006年9月8日付

南山に180億円寄付
学校法人へ最高額か


 南山大や南山高校を運営する学校法人「南山学園」(名古屋市昭和区)に昨
年度、180億円相当の寄付があったことが関係者の話で分かった。1件での
寄付とみられるが、同学園は「寄付者の意向もあり、詳細は一切答えられない」
としており、個人か団体かも公表していない。

 文部科学省私学部の担当者は「学校法人への寄付金の最高額は把握していな
いが、180億円という巨額な寄付は聞いたことがない」と話す。

 同学園の2005年度の財務資料などによると、寄付は株などの現物とみら
れる。08年度に新設する小学校から大学まで、学園各校の教育、研究活動の
支援に充てる基金に組み入れた。

 京都大は今年2月、任天堂の前社長から70億円の寄付を受け、京大病院に
新病棟を建設することを明らかにした。担当者によると、京大への寄付額とし
て最高額という。創立130周年に向けて130億円の基金を集めている東京
大の担当者は「基金への寄付の最高額はベネッセ会長の16億5000万円」
とする。

 05年度の寄付金収入が約67億円に上る慶応大の財務担当者も「1件当た
り1億−10億円の寄付なら年間1、2件はあるが、100億を超えるような
金額は聞いたことがない」。名古屋大の担当者も「単年度で億を超える寄付は
ほとんどない」と言う。名大は200億円を目標に基金を募っているが「まだ
目標の1割にも達していない」(関係者)のが現状だ。