時事通信配信記事 2006年9月5日付 文科省のチャレンジ精神は…=来年度予算 文部科学省の2007年度予算概算要求は、一般会計で前年度比13.1% 増の5兆8039億円となった。同年度から始める全国学力調査、小学校の英 語教育、学力向上推進策など義務教育をめぐる諸課題への施策に加え、「再チャ レンジ」や「少子化対策」といったキーワードに対応する事業もしっかり盛り 込んだ。「いろんな局で、何がどれか分からない似たような施策を出している」 と某幹部。「(概算要求基準が)『2割増し』なんてなるから、どうでもいい ものを詰め込むことになる」と自嘲気味に話した。 一方、私学助成と国立大学運営費交付金はそれぞれ前年度比1%カット、教 職員の定数については自然減を超える削減が求められているが、概算要求段階 では、いずれも達成していない。特に、私学助成などに関しては、「私学は経 常経費への補助を本当に欲しがっている。本当に削減するのだろうか」と危ぶ む声もある。いずれにせよ年末の予算編成に向け、いつにも増して「削減」ば かりとなるのに対し、別の幹部も「元気が出ませんよ」とため息。「再チャレ ンジ施策」花盛りの予算編成だが、役所側のチャレンジ精神は低下の一途をた どっている。(了) |