『建通新聞』2006年8月31日付 【東京】27％増額要求　文科省の概算要求 　文部科学省は２００７年度予算の概算要求概要をまとめた。国立大学などの 施設整備では、対前年度比27％増の１１３３億３５００万円を要求。今年４月 の「第２次国立大学等施設緊急整備５か年計画」（２次緊急５計）に基づく各 種整備を推進する構え。 　２次緊急５計の要求額のうち「人材養成機能を重視した基盤的施設」には５ ０２億９７００万円を配分。東京医科歯科大や、人間文化研究機構と情報・シ ステム研究機構の総合研究棟整備などを進める。 　「卓越した研究拠点」に１３５億３８００万円を充当し、高エネルギー加速 器研究機構の大強度陽子加速器施設などの整備を行う。 　「先端医療に対応した大学附属病院」では４９５億円を見積もり、千葉大の 病棟などを計画的に整備する。 　ナショナルトレーニングセンター中核拠点施設の整備では１５５億４９１０ 万円を見積もっている。 　局別の概算要求事項は次の通り（単位万円）。 【文教施設企画部】 ◇公立学校施設の耐震化の推進等 　▽公立学校施設整備費負担金（４１０億４７００）▽安全・安心な学校づく り交付金（１０４９億１８００）▽公立学校等施設整備費補助金（３５００） ◇公立文教施設災害復旧　費（８億５１７７） ◇第２次国立大学等施設　緊急整備５カ年計画の　推進 　▽人材養成機能を重視した基盤的施設の整備（５０２億９６９６）―東京医 科歯科大総合研究棟、岡山大学総合研究棟、人間文化研究機構／情報・システ ム研究機構総合研究棟など▽卓越した拠点施設の整備（１３５億３７６８）― 高エネルギー加速器研究機構大強度陽子加速器施設など▽先端医療に対応した 大学附属病院の整備（４９５億００５０）―弘前大外来診療棟、山形大病棟、 千葉大病棟、滋賀医科大病棟、長崎大病棟・診療棟など ◇文教施設の整備充実に　必要な経費等 　▽整備指針等の策定（８１０９）▽防災対策の強化・推進（１億２０６５） ▽環境対策の推進（２７６５） 【生涯学習政策局】 ◇生涯学習基幹施設の運営及び整備 　▽国立科学博物館（50億３１００） 【初等中等教育局】 　▽私立幼稚園施設整備費補助（15億５４００）―新築・増築・改築、屋外教 育環境整備、耐震補強、アスベスト対策、ＰＣＢ対策 【高等教育局】 ◇私立大学等における教　育研究装置・施設整備　費に対する補助 　▽私立大学学術研究高度化推進事業（45億８８５０）―研究施設と研究装置 ▽教育研究装置整備費補助（17億４７００）―教育研究用の装置▽情報通信施 設（21億３２５０）―マルチメディア施設改造等▽情報通信装置（11億２５０ ０）―学内（校内）ＬＡＮ敷設と通信装置▽私立大学等防災機能等強化緊急特 別推進事業（20億４１００）―耐震補強、アスベスト対策、施設のバリアフリー 化 ◇私立高等学校等におけ　る施設整備費に対する　補助 　▽高機能化整備費補助（３億９０００）―校舎施設改造など▽防災機能強化 施設整備費補助（17億９８００）―診断を含む耐震化、アスベスト対策など▽ 私立学校エコスクール整備推進モデル事業（９０００）―太陽光発電、緑化な ど校舎施設の改造 　▽日本私立学校振興・共済事業団貸付事業（１７０億） 【科学技術・学術政策局、研究振興局、研究開発局】 　▽理化学研究所施設整備費（63億９８００、債務１０８億）―和光地区整備、 ＲＩビームファクトリー施設整備、ライフサイエンス施設整備、放射光研究施 設整備（Ｘ線自由電子レーザーの整備）▽物質・材料研究機構施設費（３億２ ０００）―千現地区と並木地区の老朽化機器・設備を更新▽宇宙航空研究開発 機構施設整備費補助金（１０４億３１００、債務78億８９００）―施設・設備 の信頼性向上整備、セキュリティ対策、老朽化更新等▽放射線医学総合研究所 施設整備費（10億４４００、債務48億４４００）―重粒子線施設増築、内部被 ばく実験棟改装▽日本原子力研究開発機構施設整備費補助金（２６８億６８０ ０）―大強度陽子加速器施設建設、原子力基礎工学研究に必要な大型施設の改 修など▽防災科学技術研究所施設整備費（25億７４００）―実大三次元振動破 壊実験施設整備、深層地震観測施設整備、広帯域地震観測施設整備▽海洋研究 開発機構施設等整備費（２億３０００）―施設設備の老朽化対策等 【スポーツ・青少年局】　▽ナショナルトレーニングセンター中核拠点施設の 整備（１５５億４９１０）―引き続き屋内トレーニング施設、宿泊施設等を建 設