『徳島新聞』2006年8月28日付

教育基本法「改悪」反対へ集会 徳島市で教職員や市民ら


 「教育基本法改悪反対!徳島集会」(同実行委員会主催)が二十七日、徳島
市内の県教育会館で開かれ、同法改正に疑問を呈する教職員や市民らが政府の
改正案の問題点を考えた。

 約七十人が参加し、松山大学人文学部助教授の大内裕和さんが「教育基本法
改悪を阻止するために」と題して講演。大内さんは、政府の改正案にある「義
務教育として行われる普通教育は、各個人の有する能力を伸ばしつつ」との文
言などを挙げて「義務教育の段階で能力主義の強化を促そうとしており、新自
由主義的な競争と結び付く」と指摘した。

 その上で、文部科学省が来年四月に実施する全国学力テストに関し「児童生
徒に全国順位が付けられ、学校ごとの格差も決定的となる。成績のいい学校の
周辺の地価が上がり、地域による貧富の差が出来上がる危険性がある」と批判。
「政府の教育への取り組みは、格差社会を助長するものだ」と強調した。

 この後、参加者は「教育基本法の改悪を阻止し、日本の教育を守っていく」
と申し合わせた。