『日本経済新聞』2006年8月26日付

佐賀大学、「産学官連携推進機構」を設置


 佐賀大学は産学官連携の総合窓口「産学官連携推進機構」(機構長、西河貞
捷副学長)を設置した。同機構で大学内の知的財産管理や産業技術シーズの発
掘、特許管理、技術移転などを一括して受け付け、同大が持つ特許技術の実用
化など産学連携を積極的に進める。

 同大にはこれまで企業との連携を図る「科学技術共同センター」、特許管理
などを担当する「知的財産管理室」、産業界への技術移転が目的の「佐賀大学
TLO(技術移転機関)」が並立して個別に活動していた。学外からは分かり
にくいため、各機能を一つに集約して産学官連携のワンストップ窓口となる同
機構を8月1日付で開設した。

 同機構が窓口となる第1号事業として、24日に同大理工学部の林信哉講師のグ
ループが開発した「プラズマ滅菌装置」の技術使用契約を医療機器開発のエル
クエスト(千葉県富里市)との間で締結した。同社は今後、実用化研究を進め、
商品化後は特許使用料として工場出荷額の3%を同大に支払う。