『日本経済新聞』2006年8月26日付

大阪府立大と損保ジャパン、中小企業支援で産学連携


 大阪府立大学は25日、損害保険ジャパンと包括的な産学連携で基本協定を結
んだと発表した。損保ジャパンの顧客の中小企業に大学の技術情報を提供し、
技術革新や新規事業の立ち上げを支援する。

 府立大学の「産学官連携機構」と損保ジャパンの「関西第一業務部」が窓口
となり、企業との共同研究や技術相談などに取り組む。損保ジャパンは年内に
関西圏の取引先を中心に100社程度を集めた異業種交流会を発足させ、大学発の
技術の製品化を促すため、企業への橋渡しなどをする。同社の顧客企業向けの
インターネット情報サービスを通じ、大学の技術を全国発信することも計画し
ている。

 すでに府立大は、りそな銀行や大阪信用金庫などの八つの金融機関と産学連
携協定を結んでいるが「損保ジャパンには大学が外国企業と産学連携に取り組
む際のリスク管理の支援なども期待したい」(産学官連携機構)としている。
損保ジャパンは産業育成を支援することで顧客基盤の拡大につなげる狙い。