『岩手日報』2006年8月25日付

休日出勤の賃金支払いを 岩大に勧告


 岩手大(平山健一学長)が、盛岡労働基準監督署から労働基準法に基づき、
教員の休日出勤分の割増賃金を支払うよう是正勧告されていたことが24日分
かった。同大はこの教員に割増賃金を支払った。2004年の法人化で同大の
教職員は国家公務員法ではなく、労働基準法が適用されたことから問題が生じ
た。

 この教員は5月に、進学説明会のため休日出勤。その後、多忙だったため振
り替え休日や代休が取れなかったという。教員は盛岡労働基準監督署に申し立
てた。

 教員は「大学の都合で休日に働いても代休を取るのは難しい。法人化前に手
当について制度を整えておくべきだった」としている。

 全国的には新潟大で、入試の試験監督などのために休日出勤した教職員15
00人に対し、手当の不払い分約5800万円を支払った例がある。

 大学側は「状況を把握し、今後については教職員と話し合いを持ちたい」と
している。