共同通信配信記事 2006年8月24日付

助教授に1000万、教授に道 大阪大医学部が養成制度


 中堅研究者を将来の教授候補に育てようと、大阪大医学部は、助教授に年間
約1000万円を支給、独創的な研究に取り組んでもらう「独立助教授制度」
をつくることを決めた。研究成果が出れば教授に昇格しやすくする。

 来年4月のスタートに向け、秋に公募を始める。35−40歳の研究者を3、
4人採用し、研究費は5年間(最長2期10年間)支給。所属していた研究室
から完全に独立するのが条件で、機器や研究室用のスペースを提供する。

 大阪大医学部によると、従来の研究室は教授に予算や権限が集中しがちで、
助教授が自由に研究費を使い独自に研究することは難しかった。このため助教
授の個性や業績が分かりにくく、大阪大の基礎医学分野の教授選考では、ほか
の大学の教授に就いている人を選ぶ例が増えているという。