『しんぶん赤旗』2006年8月21日付

広げよう教育基本法
教研集会8000人の誓い
父母・教職員らにアピール


 埼玉県で開かれていた「みんなで二十一世紀の未来をひらく教育のつどい―
教育研究全国集会二〇〇六」(全教など十五団体でつくる実行委員会主催)は
二十日、父母・国民と教職員が一緒になって論議する「教育フォーラム」を県
内八カ所で開き、閉幕しました。「つどい」には、四日間でのべ八千人が参加
しました。

 教育基本法改悪法案が国会で継続審議となっているもとで開かれた「つどい」
は、開会全体集会、分科会、教育フォーラムのすべてで「憲法・教育基本法に
もとづく教育を進めていこう」と話し合い、秋の国会で教育基本法改悪を許さ
ない結集の場となりました。

 岐阜県の小学校教員(56)は、「自分の実践に確信が持てた『つどい』と
なりました。同時に各地の報告を聞き、教育がこのままでは危ういと感じまし
た。教育基本法が掲げる『人格の完成』を目指す教育、一人ひとりを大切にす
る教育について職場でもっと語っていきたい」と話します。

 埼玉県の定時制高校の給食調理員(56)は、「定時制には小中学校時代、
一人ぼっちで人間づきあいの苦手な生徒がたくさんいます。教育フォーラムで
人と人とがつながっていく大切さを再確認。調理員も、もっと子どもたちと語
り合っていきたい。そして子どもたち一人ひとりを大切にすることを理念とす
る教育基本法を守っていきたい」と語ります。

 閉幕に当たり、実行委員会はアピールを発表。「つどい」では、子どもの成
長・発達への全幅の信頼をおいた実践にもとづく討論が、これまでになく活発
におこなわれたことや、子ども、父母、教職員の「参加と共同の学校づくり」
が大きく発展していることが明らかになったと強調。これらは教育基本法の具
体化であり、「生きて働く姿を示すもの」としています。

 アピールは「憲法・教育基本法に根ざし、子どもたちがすこやかに成長・発
達できる教育とそれを励ます世の中を、力をあわせてつくりあげよう」と父母・
国民、教職員に呼びかけています。