『富山新聞』2006年8月22日付

富大附属病院が看護師採用増 手厚い医療サービスを


 富大附属病院(小林正病院長)は二〇〇七(平成十九)年度の看護師採用数
を、今年度 より二十人多い六十人とする。看護師を手厚く配置して医療サービ
スの向上を図るのが狙 い。併せて、新人看護師の精神的な支援体制や研修制度
を充実させ、人材の確保と定着を 目指す。

 医療制度改革に伴い、今年度から看護師を手厚く配置した医療機関の診療報
酬(入院基 本料)が値上げされ、増員のコストを補うことが可能となった。官
業時代の国立大は定員 増が難しく、看護師の配置は私大より手薄だったが、国
立大の法人化で経営の裁量が拡大 したことも背景にある。

 富大附属病院看護部によると、来春の定年退職予定者は一人となっており、
常勤職員の 採用増は欠員補充ではなく、あくまで体制の強化としている。

 人材確保の面では、看護学生から問い合わせが多い院内研修の内容をホーム
ページ上で 公開し、新卒者、二年目、三年目の課題などを紹介している。さら
に、新人看護師全員に 先輩がついて相談などに応じる支援体制の徹底や、就職
前に看護師の一日の業務を見学す る「シャドー研修」を実施し、若手の離職を
食い止める。