『毎日新聞』大阪朝刊 2006年8月12日付

大阪市大:事務職員募集に市長が見直し要請


 大阪市立大学が21〜26歳を対象に事務職員の募集を始めたことについて、
関淳一市長は11日、「今年度から5年間職員の新規採用を凍結する市の方針
に反し、事務職員が例外とは理解できない」と金児暁嗣学長に見直しを要請し
た。金児学長は「市の方針に反し、多少反省している」と述べ、今回の募集と
並行して、実務経験者を対象に年齢幅を広げた募集も実施する考えを示した。
理事会で正式に決める。

 市は市政改革マニフェストの中で、5年間の職員新規採用を原則凍結する方
針を掲げ、専門性ある職種に例外を認めた。関市長はこの日の要請の際、「新
規学卒者を求めるのではなく、年齢幅や職業経験などをもとに幅広い人材を求
めるべきだ」と指摘した。

 4月からの公立大学法人化に伴い、市の派遣職員が引き揚げられている同大
学は「法人職員の採用だから問題ない」と判断し、事務職員の人手不足解消を
図ろうと今月4日に募集開始。既に約700件の問い合わせがあるという。
【堀川剛護】