『陸奥新報』2006年8月10日付

弘前市と弘大が連携強化で包括協定
9月締結 人材育成や産業振興など


 弘前市と弘前大学は、市民生活全般にわたる幅広い分野での連携をより強化
するため、「協力・連携に関する包括的な協定」を9月に締結する。弘大が有
するさまざまな「知」を生かしながら、人材育成をはじめ産業振興、医療など
地域のさまざまな課題に連携して取り組む考えだ。

 市と弘大はこれまでも各分野で連携、協力してきたが、その姿勢を明確にす
るため、協定の締結が懸案とされてきた。双方が意見交換を重ねる中で認識が
一致し、今回実現の運びとなった。

 協定の内容は現在調整中だが、人材育成はじめ産業振興や医療、文化、まち
づくりなど市民生活全般にわたる分野での協力態勢を構築する考え。

 今回の協定締結について弘前市の相馬●一市長(●は金ヘンに昌)は9日、
定例会見で「本来弘大と市は密接不可欠な関係であるべき。それが具体化する
ということ。積極的に連携を進めていきたい」と意欲を見せた。

 地域貢献を目指す弘大にとっては、鯵ケ沢町に次ぐ自治体との協定となり、
弘大の三浦康久理事は「大学と地元弘前市とは以前からかかわりがあったが、
核となる協定がなかった。大学にとっても地域連携は最も大事で、これを弾み
に連携を深めていきたい」と語った。

 協定締結は9月19日に弘前市内のホテルで行われる予定。弘大はまた、県
との協定締結も目指しており、地元との連携を深めていく方針だ。