『京都新聞』2006年7月21日付

連合教職大学院を検討
京教大と私立5大学 文科省が採択 


 京都教育大は20日、京都の私立大と共同で、連合教職大学院設置に向け教
育プログラム開発を進めると発表した。京都産業大、京都女子大、同志社女子
大、佛教大、立命館大の5大学大学院との共同プロジェクトが同日、文部科学
省の「資質の高い教員養成推進プログラム(教員養成GP)」に採択された。

 教職大学院は、即戦力教員の育成や教員の再教育を行う専門職大学院。20
08年度に第一号が開設される見込みで、各大学が設置に向け検討を進めてい
る。国立大と私立大の連合で教職大学院開設をめざす方針を打ち出したのは、
京教大が初。

 採択されたプロジェクトは「連合大学院による教員養成高度化京都モデル」。
来年度までの2カ年で、教育現場が抱えるさまざまな課題について、事例研究
やフィールドワーク、ロールプレイングなど実践的な授業を、6大学が共同で
開発し大学院の講義で実施する。本年度は「学校経営」「不登校と発達障害」
の二テーマで行う。

 連合大学院の具体的なシステムについても6大学で協議。京都の他の大学に
も呼びかけながら、08年以降の連合大学院設置を検討する。

 プロジェクトの実施にあたっては、京都市と京都府の両教委と連携。両教委
が6大学の協議に加わるとともに、カリキュラム開発への学校教員の参加や、
学校経営や会議など公務についての実習などを、教育現場と一体となって進め
る。

 武蔵野實京教大副学長は「1大学で足りないものを補い合うだけでなく、大
学が集積する京都の利点を生かした教員養成を実現したい」と話している。