『北海道新聞』2006年7月20日付

政府の雇用創出調査事業 「室蘭市と室工大」認定


 【室蘭】室蘭市と室蘭工大は十九日、政府の地域再生本部による雇用創出の
ための「地域の知の拠点再生プログラム」の対象に、同市と室蘭工大が協力し
て行う調査事業が認定されたと発表した。

 認定は全国で五件、道内は一件のみ。

 同プログラムは、地方公共団体が地元大学と連携し、雇用創出のための調査
を行うもの。雇用情勢が厳しい地域の五事業が認定された。

 調査期間は本年度末まで。

 室蘭では鉄のまちの地域特性を生かし、ボルトやナットを使った人形「ボル
タ」やペン立てなど鉄製品の製作販売の仕組みづくりを調査する。試験販売を
空き店舗で行うほか、技術者の雇用創出、移住者の誘致で、人口減を食い止め
る狙いもある。調査費用は約一千百万円。

 道外では、「青森市と弘前大」(ナマコの食ブランド化による地域産業の活
性化)、「沖縄県と琉球大」(スローライフ志向の富裕層をターゲットにした
高付加価値観光戦略)などが認定された。