共同通信配信記事 2006年7月11日付

中教審答申の要旨

 中教審答申の要旨は次の通り。

 ▽教職課程の質的向上

 教員として必要な能力が身に付いているかを確認するため教職課程に必修科目「教
職実践演習」(仮称)を新設する。

 学生の能力や意欲が十分でない場合は教育実習に出さない。問題が生じれば、実習
中止も含めた対応が必要。実習は大学の近隣の学校で実施し、母校実習はできるだけ
避ける方向で見直す。

 ▽教職大学院の創設

 学部レベルより実践的な指導力を備えた新人教員の養成と、学校で指導的な役割を
果たす優れた指導理論を持つ現職教員の養成を目的とする。

 標準2年間の専門職大学院で、学位は教職修士(専門職)とする。専任教員は最低
11人とし、うち4割以上は経験豊かなベテラン教員とするなど「実務家教員」を配
置。必修45単位以上のうち、10単位以上を学校での実習に充てる。

 ▽免許更新制の導入

 更新制は変化する課題に対応できるよう教員の資質、能力を刷新するため現職を含
め導入するもので、不適格教員の排除が直接の目的ではない。

 免許の有効期限を新たに10年間とし、期限切れ前に最低30時間程度の講習を大
学などで受け、修了すると更新でき、修了しないと免許は失効する。免許があっても
教職に就いていないペーパーティーチャーは、必要な講習を修了すれば免許を再取得
できる。