共同通信配信記事 2006年6月30日付

東証と東大が基準づくり 大学発ベンチャーの上場で


 東京証券取引所と東京大学は共同で、大学の研究成果を事業に活用する「大
学発ベンチャー(研究開発型)企業」が上場する際の基準づくりに着手する。
大学名や研究成果だけで投資家に人気が先走らないよう、上場企業としての企
業統治(コーポレートガバナンス)を徹底させる。

 産学連携が深まり、大学発ベンチャー企業は現在、1000社を超えるとさ
れる。東証、東大とも今後の基準作りで健全な企業の上場を促したい考え。7
月5日に契約を結び、作業を本格化させ、来年3月をめどにまとめる方針だ。

 日本では大学発ベンチャー企業の上場が少ないため、売上高や利益など決算
上の数値は従来の上場基準を適用できるが、企業統治の観点ではルール整備が
遅れている。