『読売新聞』2006年6月29日付

独自財源確保…宇都宮大が銀行・証券とファンド設立


 宇都宮大学(菅野長右ェ門学長)は29日、大学と地元の足利銀行(宇都宮
市)、野村証券(東京都中央区)の3者が1億円ずつ出資し、計3億円のファ
ンドを設立したと発表した。

 国からの財政支援が減る中、大学独自の財源を確保するのが狙いで、国立大
学法人では初の試みという。

 ファンドは、宇都宮市峰町にあるキャンパスの通称にちなみ、「峰が丘地域
貢献ファンド」と名付けられ、元本割れの心配がない国債などで運用する。

 運用益は、学生の奨学金のほか、小中学校での教育支援活動や通訳ボランティ
アなど、学生の地域貢献活動の支援に充てる。足利銀行、野村証券も、こうし
た大学側の趣旨に賛同し、協力を決めたという。

 初年度は、来年3月までの9か月で約300万円の運用益を見込んでいる。
今後さらに、県内外の企業や卒業生、退職者らから資金を募り、7年後には計
10億円のファンドとし、年間1000万円前後の運用益を得ることを目指し
ている。