『西日本新聞』2006年6月16日付

「教育」「研究」で11大学が連携へ 九州・沖縄の国立大


 九州・沖縄の国立大学が教育、研究分野などでの連携の可能性を探る会議が
15日、福岡市東区の九州大で初めて開かれた。少子化に伴い学生獲得競争が
激化するなか、九州の国立大が互いに協力して、各大学の魅力アップを図るの
が狙い。

 参加したのは、九州、九州工業、福岡教育、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、
鹿児島、鹿屋体育、琉球の11大学の副学長ら。初会合では、各大学が重視す
る研究などを情報交換。一部の大学だけが取り組む研究に関する講義を、衛星
通信を使って他大学で受講できないか、「食」など特定のテーマについて各大
学で共同研究に取り組めないか、などを検討する。8月上旬には具体的な事業
を打ち出したい考え。

 地方の国立大は似たような学部構成となっているところが多く、経済界など
から「各大学が明確な特色を打ち出さなければ生き残れない」との指摘も上が
る。会議の座長を務める長崎大の斉藤寛学長は「九州以外の学生にも『九州で
学ぼう』とアピールできるような連携を考えたい」と話している。