『毎日新聞』北海道版 2006年6月7日付 室蘭工業大:技術経営教育プログラムを開設 /北海道 室蘭工業大(松岡健一学長)は今年度から、企業経営の知識をもった技術者 の養成を目指す「技術経営(MOT)教育プログラム」を大学院博士前期(修 士)課程に開設した。カリキュラムとしてMOTを導入したのは道内初で、学 生約100人が登録。同大は「専門職大学院への昇格を目指したい」と意気込 んでいる。 「技術を事業化するため、エンジニアにも経営者の視点が必要」との企業側 の声に応えた。同大の研究者や金融機関の実務経験者が「経営科学」「財務・ 金融・ベンチャー支援論」「知的財産戦略論」など10の講座で指導に当たる。 日本の自動車業界の成功事例や不祥事のケーススタディーなど実践的な内容が 中心。 通常の卒業単位とは別に、2年間で15単位を取得すればプログラム修了を 認定する。学位はなく、大学が独自に修了証を授与。同大は「20人集まれば」 と履修者を見積もっていたが、博士前期課程1年の在籍者222人の半数近く が登録した。 同大の斉藤和夫理事は「学生が経営分野に非常に関心をもっていることが分 かった。学外の技術者のための夜間開講なども検討したい」と話している。 【大谷津統一】 |